ほれみたことか

rs窯元

母が扇風機と戦っています。

扇風機の風を息で吹き返そうをしています。  
「来い!フゥ~」 「まだまだ! フゥ~」 

・・・・そろそろ潮時でしょうか。


話しは貴乃花親方の体型くらい変わりますが

私の住む地方は有名な焼き物のブランドがあります。
とはいえ、庶民には全く関係なく、ウチの食器も9割方100円ショップ物ですが。

親父の友人で、その焼き物の窯元をやっているオジサンがいるのですが、
先日用事があってお宅に伺ったとき、大きな壺を製作している途中でした。
なんでも、焼き物コンテストみたいなものに出品する、非常に気合いの入った壺だそうです。

私には焼き物の善し悪しやオッサンの技術云々は全くわかりませんが、
業界ではオジサンの評価は高く、賞を取ったこともあり、一つ数十万、数百万で売れているようです。

しかし、
伝統工芸の技術者というと、寡黙で多くを語らない、能ある鷹は爪を隠すタイプの人を想像してしまいがちですが、 そのオッサンは自慢話をよくする人で、
行くと必ず長々と武勇伝を聞かされるので、あまり行きたくありません。

いつものように自慢話が始まりウンザリしていた私は、聞いているフリをして、
まだ釜に入れる前の製作途中の壺を「こんなグニャグニャでジャリジャリの子供の粘土細工みたいなもんのどこが良いのだろう?」 と思いながら眺めていました。

一頻り自慢話しを終えたオジサンは気分が良くなったらしく我々にお茶を入れてくれると言って厨房に行ったので、 さっきから「触ってみたい症候群」に襲われていた私はもう我慢できず、
壺を人差し指で軽く触ってしまいました。

あぁ・・ 
表面が固まっていませんでした・・・

表面にザラザラした薬品を塗りつけているのですが、見事に私の指の形にクッキリと一カ所だけ剥げています。

どうにかしなければ・・・ 

こうなれば、自分を信じるしかありません。  
居直った私は全体を軽く指で撫でてうっすらと指の跡をごまかすような模様を入れて
ついには、はじめ無地だった壺が、わけのわからない模様の入った躍動感ある壺になってしまいました。

その後、なんとか工房に近づかないように誤魔化して帰りましたが、

そのオジサンが今日、意気揚々とウチにやってきたではありませんか。

覚悟を決めました。
かくなる上は、ここに来てくれる皆さんに10万円ずつ借りて、弁償するしかないかと。

しかし妙ですね、
その割にオジサンはニコニコしています・・

どうやら、あの問題の壺がコンテストで優秀賞を取ったそうです。
完成した現物を見ると、どこか見覚えのある、変なグニャグニャした模様がクッキリと残って、
それが白く輝いて綺麗に映っているではありませんか。

「まあ、 この壺はワシの焼き物人生の集大成じゃからのう~」
と、 オジサンは蔓延の笑みで自慢しています。

とても複雑な心境ですが、とりあえずここは、弁償せずに済んだことを喜ぶべきですね。
本当に良かったです・・

しかしアレが優秀賞とは・・
所詮、専門家の目などその程度のものですよ。
専門家ってわかりやすい変化にすぐ反応するんですよね。単純なんです。
だから嫌いです。

 
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by rs_yositomi | 2005-07-04 18:36 | たわごと

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